[短歌]日記:君と雨傘



この傘は君から借りたものだから春の嵐に少しためらう

君を待つ雨の降る日に艶やかなカンディンスキーの配色の靴

しゃち雨の日に逃げ込んできた人間のつがいを見つめる水槽の

くだらない恋の全てに終止符を打つ為にる晩夏の驟雨

この雨は君が降らせたものだから傘をさすのに少しためらう